外装について考える
一生涯でかかるお金のうち、住まいと暮らしにかかる費用は支出の1/4だと言われています。生涯支出の中で、生涯住居費が占める割合は高く、生活費に大きな影響を与えています。その費用を抑えることができれば、その分生活にゆとりができます。特に家の維持費にはお金がかかります。だからこそ、建築時にどんな素材を使うか、メンテナンスをどう考えるかで生涯住居費を抑えることに繋がります。
家づくりの中で、より良いものや、漆喰のような自然素材を使うこと自体諦めてしまう理由に、「コスト」がよく挙げられます。しかしそれは、生涯住居費という考えを知っていたら変わるかもしれません。建築時にかかる費用(イニシャルコスト)だけが家づくりにかかる費用ではありません。長い人生の中で住まいと暮らしにはたくさんの費用(ランニングコスト)がかかります。生涯住居費とは、家づくりの費用[建築費用+土地の費用+建築時の諸経費]と暮らしの費用[水道光熱費+メンテナンス費用+住宅ローン金利]を合わせて、一生涯にどれぐらい家と暮らしにお金がかかるかを表したものです。漆喰をはじめとする自然素材を使った家とそうでない家とでその費用がどう変わるか見てみましょう。
欧米の住宅は平均寿命が100年近く、日本の住宅は約26年と言われています。日本の住宅は、戦後の住宅復興の際に「質より量」「安価で早く」という政策によって化学物質の含まれた材料や簡単な工法でつくられてきた現状があります。そして、日本の住宅市場は今もなおその流れを継続しているのです。対して、同じく戦後を迎えたドイツはエコロジー先進国として成長しています。ドイツを初めとするヨーロッパの国々の家づくりは、建築する際の材料の厳選や自然環境を利用した省エネの構造、そして何より、家は100年以上住まい継ぐという考えの元に建築を行うため、平均寿命が長くて健康で丈夫な家づくりが実現しているのです。
01
自然と調和した設計をする
02
長期間住むことができる設計をする
03
環境負荷を与えない設計をする
漆喰のような長持ちする材料を選び、環境に寄り添った丈夫な家を建てることで家はずっと住み継がれていくものになります。せっかく家を建てるのであれば、30年しか持たない素材で家を建てるより、100年持つような素材で家を建てる方が良い買い物だと思いませんか?しかも、そういった自然素材は家や暮らしに役立つ高い機能性があります。
新建材などの化学的な外壁材は、コーキングのやり直しや、表面塗装の塗り替えが定期的に必要な期間が決まっているものが多く、定期的にメンテナンス費用が必要となります。漆喰は、定期的な塗り替えという考えではなく、建て方やその土地の気候風土に合わせて、経年による汚れや割れなど必要になった時にだけ手直しをすることにメンテナンス費用が必要となります。特にスイスウォールは、外壁材の劣化の一番の原因である紫外線によって変色や劣化がなく、再石灰化の効果で住めば住むほどに固く強くなります。外壁の劣化=家の劣化と言われるほど家にとって外壁材は重要です。だからこそ漆喰は世界各国で外壁材として多く使われているのです。
暮らしの中で困ることが多いのが、夏の暑さやジメジメ、冬の寒さです。実はスイスウォールを外壁に使うと、自然と室内を快適な温度にしてくれて省エネな住宅にするためのお手伝いをしてくれるんです。天然の漆喰に合う施工をすれば、主成分の石灰の表面が細かな結晶となり、太陽の光(赤外線)を反射してくれる効果を持っています。その効果は少しずつ劣化してしまう遮熱用の塗料やサイディング(90%以下が多い)と比べて、最大91%の反射率を誇ります。赤外線反射率が高いということは、夏場に家の外壁が熱くなることがなくなるので、スイスウォールを外壁に塗った場合には部屋の温度は2〜3度涼しくなります。
スイスウォールを使った外壁は、家と移り変わる周囲の自然環境を調和して美しい外観を作り出すだけでなく、時間や季節によって変化する光と影を豊かにします。
スイスウォールは、石灰石を丁寧に加工することで生まれる結晶化作用を持ち、太陽光の反射すると透明に近い白色に輝きます。それは、雪に太陽光が射した時と同じ原理で光を乱反射し、一面に広がる雪景色を見る時のような半透明な輝きを見せます。
他にも、天然漆喰ならではの仕上がりで、工業的ではない柔らかな質感になります。その表情は周りの木や緑と溶け込み、自然な風景を生み出します。素朴な美しさがある素材は、いつの時代でも、どんな人にでも愛されるものです。50年100年先でも美しいと思える家を作りませんか?
私たちは、安心してスイスウォールを塗ってもらうために実際に塗る職人さんに知識やノウハウの提供を行っています。当社はスイスウォールマイスター制度を作っており、スイスウォールの塗り方などの専門知識を共有した専門業者がいる体制を作っています。またマイスターでなくても、各地域の左官屋さんに事前に塗り方と専門知識を提供していく体制を整えているため、スイスウォールを取り扱ったことがない工務店であっても安心してご相談ください。
漆喰に対して経験や知識の少ない建築会社や職人の方はまだまだ存在します。正しい施工方法で安全に施工していただくために、私たちは建築会社の方への商品の特性への理解、そして、職人の方に施工方法の理解を深めていく取り組みを全国的に展開しています。スイスウォールは日本で販売されてから約20年、全国での採用は15,000棟以上あり、高品質のスイスの本漆喰をみなさまに提供しております。