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スイス漆喰が生まれたスイスってどんな国?

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2020.12.01

スイスイメージ写真

スイス連邦〜雄大な自然とビオ〜

スイス漆喰の主原料となる純度の高い石灰石が採れるスイスは、ドイツ・イタリア・フランス・オーストリア・リヒテンシュタインに囲まれた内陸に位置します。九州と同じくらいの広さの国土で面積の約7割が山岳地帯です。アルプス山脈、ジュラ山脈、雄大な氷河、乳牛が育つのどかな丘陵、そして青い湖に囲まれている自然豊かな国です。

 

そんな大自然に囲まれて生活するスイス国民の環境や景観保護に対する意識はとても高く、店には多くのBIO(ビオ)と呼ばれるオーガニック製品が並んでいることから健康への意識も高いことが伺えます。

 

スイスの住宅事情

国の住宅政策においては省エネや健康の一環として新築の際のエネルギー規制基準が発展し、約50年間で建築エネルギー(主に暖房・給湯)が75%も削減されました。

 

スイスでは既に住宅がエコロジー性能やエネルギー消費の数値データの基準によって評価される時代へと移行しており、集合住宅では全館暖房を採用し洗濯機を共有するなど、住民同士の省エネ・省コストを推進しています。住宅や建築デザインが変化をしても漆喰や木などの自然素材を使い続けるのには、過去の「新建材への依存」を見直し、建材の健康性だけでなく製造・廃棄時のエネルギー消費量やCO2排出量の削減が大きなテーマとしてあります。

 

「バウビオロギー」の研究

スイスでは、環境だけでなく人や社会経済にも関わる建物の健康性や持続可能性を追求した「バウビオロギー(建築生物学)」という学問も、50年以上前から研究され続けています。バウビオロギーの研究テーマは、室内環境・建築材料・光学・音響など多岐に渡り「住まいは第三の皮膚である」と捉えています。

 

幸福度ランキングが高い国として注目されることも多いスイスですが、その理由は経済力や手厚い社会保障の面だけではありません。自然との距離が近く、住宅環境においてもより人間らしく健康的な暮らしが叶う魅力あふれる国です。

 


スイスで生まれた本漆喰『スイスウォールの歴史と取り組み

 

バウビオロギーについてもっと知りたい→ikeco No.29【特集】バウビオロギー